皆さんは、ナイチンゲールという人をご存知でしょうか。看護師を目指している方、現役で活躍されている方ならもちろん知っているでしょう。ナイチンゲールという人は、看護の道を作り上げた功績を持つ、世界的に有名な方です。

病棟の現場では基本的に、看護師が24時間体制で患者さんの病室を見回りしています。それも、ただナースステーションに居てナースコールが鳴った時にだけ病室に行けば良いという訳ではなく、ちゃんと病室に入り患者さんや点滴などの機材の確認まで全て行っています。この「24時間体制で患者さんを看る」ということを一番初めに行ったのもナイチンゲールだと言われています。

過去にクリミア戦争が起きた当時、ナイチンゲールは看護婦として従軍し、たくさんの負傷者の看護に当たりました。ナイチンゲールはその時に「夜の看護=夜周り」の重要性に気付き、24時間体制の見回りを実行しています。

特に夜は看護婦の数が少なく、患者さんは皆寝ているため辺りは真っ暗でした。そのため、ランプを手に病室を一つ一つ見回ったそうです。ナイチンゲールのそういった行動から「ランプの貴婦人」とも呼ばれていました。しかし、ナイチンゲール自身はそういった呼び方で呼ばれることをあまり喜んではいなかったといいます。

他にも、ナイチンゲールは衛生面に気をつけるよう呼び掛け、死亡率を二桁から一桁まで下げることに成功しています。こうしたナイチンゲールの気付きと行動がなかったら、今日の医学はここまで進歩することはできなかったでしょう。